おひとりさま漫画家ですが何か。

すきま漫画家かずはしともの 食べて飲んで寝てちょっぴり仕事の日常

カテゴリ:おひとりさまの日々 > 出かける

初めて1人暮らしを始めた街までふらふら歩いて来ました。
東京、目黒というと都会とか高級住宅地のイメージ持つ方も多いと思うんですが目黒区って意外と広くて、実は山手線の外側はすぐに昭和の匂いぷんぷんの商店街になります。
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今いるところからそれほどは遠く無いので尚更めったに近づかないというか。
なのでかなり久々に、用事のついでに足を伸ばしました。
最初に借りた部屋は、目黒駅から歩25分。
1DK(6畳・6畳)バストイレ別、6F最上階南向きで9万円也。
 このあたりはよく歩いたコースです。

 小さなお店が多いんですが、権之助坂(南がわ)の途中のよく覗いた地下の書店がなくなってたり、かなり様変わり。
(っていうかわたしゃ未だにあの、駅に向かって途中でYの字に割けてる坂道のどっちが「正」権之助坂か知らなかったんですが、Wiki見たらYの右側がそうなのかな)

 権之助坂(北)のほうは銀座ウエストの跡はなんか行列のスイーツ店?になってるみたいだけれど、カフェとか増えたものの、目黒シネマと鹿鳴館の存在は変わらず。古本屋さんもとんかつ屋さんもそのまま。
駅前に有名なとんかつ屋「とんき」も ありますが、個人的に好みだったんだ大宝。
美味しいから続くんだよなぁやっぱり。 IMG_7943
左の建物は「目黒雅叙園」結婚式とかやるホテルです。

かつては近くに全日本女子プロレス本社とその経営するレストランがあって、所属レスラーがウェイトレスしているという噂がありました…一度行っておけば良かった。

そして。
そしてそして。
少なくとも10代の頃からここにそびえていたシンデレラ城
健在でした!現役です!
また会えたね!!!
…歴戦の勇者の風格さえ漂うたたずまい。
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なんて言っててもオリンピックに向かってこの町も区画整理とかされちゃうかもしれない…とあちこちパチリ。
川沿いはお花見シーズンじゃなくても美しくて静か。
1本道を入るだけで喧噪を忘れちゃいます。

しかし…何故ふらふら長距離散歩したかというと。
五反田と目黒の駅前には「電気屋さん」が無いんだよ〜! (ノ_・。)    

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1時間半ほど電車に揺られ、友人のお墓参りへ。
仕事やなんやかやと詰まってはいるのですが、この道のりでぼーっとする時間は大切だと思っています。

もう12年になります。
あっという間だった気もします。

普段から濃い密度で話して、一緒にごはんもしていた友達が亡くなるというのは人生で初めてでしたから、それは恐ろしい喪失感でした。
普通に、ヲタク友達からヲタクなおばあちゃん友達になると思っていた存在でした。

悲しい、と文字でくくれる感情では無く、常日頃から
「あ、これあの子に話さなくちゃ」
「あの子、これ見たかな?」
「これはあの子はどう思うだろう?」
と、無意識に心の中の「あの子用の棚」に置いていた物の行き場がなくなってしまうこと。

「悲しい」ではくくれないのに毎日、半年泣き続けました。
理屈では無く涙が流れたので仕方がありません。
半年してふっと突然泣かなくなりました。それも何故かわかりません。

チョコミント味が大好きで、ショートカクテルの「グラスホッパー」を教えてあげたら気に入ってくれて、BARで「大盛りで」とロックグラスで飲んでいたのは忘れられません。

毎年、チョコミントアイスを持っていって墓前に供え、食べながらあれこれ心の中で報告して帰ってきます。今年は少し悲しいお知らせもしなくてはいけませんでした。
そういえば、5年前は彼女も一緒にお参りに来たんだっけ。
しょっちゅう会ったりはしなかったけど、彼女への「棚」もまた行き場がなくなってしまった。
あの子と彼女と私は同じ仕事の同期であり「戦友」でした。
彼女たちは同じ病を相談しあう友でもありました。


仕事ではイベントとして扱ってしまうけれど、死は日常の延長上でしかない。
誰でも与えられた時間は限られたものでしかない。

この日のこの時間は、私にとってそれを思い出す時間なのです。


 

何日か前、ガンジス川でぷかぷか浮かぶ●●●の間を縫って泳ぐ夢を見た。夢の中で口をゆすがなきゃ!と焦って目覚めたら、大量のヨダレを流していた(TωT)
真夜中だったのでまた寝直したら、今度は羽田空港近くのドミトリーで前泊したものの、出がけに支払いでもめて南の島行きの飛行機に乗り遅れるという夢。
ああ、そうかあ、私旅に出たいのかあ。

自由業だからいつでも行けるでしょ、とお勤めのかたは思うかもしれませんが、漫画家同士というのは〆切りのタイミングが個々に違うので複数人数の旅行はなかなか企画を立てるのが難しいのです。もちろん勤め人の友達とのスケジューリングも合うとは限りません。逆に週末休みじゃなかったりしますし。

そのせいか、20世紀の終わり頃からふらふら1人で出かけるようになりました。
とはいえ、世界をまたにかけるバックパッカーさんなどに比べたらどってことない、フツーの旅です。

●なぜ南の島か?

行くのはだいたい
縄の八重山諸島
なぜ南か。暖かいから荷物が少なくて済むからだ!
 
で、早割か金券ショップで安い航空券を買って、バックパックしょって、安宿に泊まって。
チャリ借りて島を一周して、海辺でバスタオルを顔まで被って昼寝して、シュノーケリングして、1人メシして帰ってくるのがお決まりのコース。
旅先での交流はありますが、そのあと続かないのはまめじゃないからでしょうか。
そういえばマイペースでチャリ廻りしたいのにいつのまにか同行者がいて、ぶっちぎって逃げたことがありました。あの時の同じ宿のお兄さん、心から失礼いたしました。

人が住む日本の最南端・波照間島は自転車に乗っているとペダルと風と山羊の声しか聞こえない大好きな場所です。
サトウキビ畑の真ん中で農家のご夫婦がのんびり昼寝してましたっけ。今思えば何カ所かで嫁においでと言ってもらえた…
行っておけば良かった(TωT)
そんなに静かな島なのに、夜になると天文台にわらわらとどこからか半端ない数の観光客カップルが湧いてきます。
「あ、ほら!流れ星だよ」
 
そこの彼氏、 あれはISSだよ。国際宇宙ステーションだから。と心の中でツッコミ。
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昨日の前編「スナック菓子編」に続き「チョコレート編」です。

●チョコレート工場へ
 
さて、階段を上って2Fのチョコレート見学ルートへ。
チョコレート工場と言えば極彩色のテーマパークみたいな中をおかっぱでイケメンのおじさまが案内してくれそうですがそんなことはなく、案内は先ほどの女性です。

通路はクリーミィな茶色の流線模様にペイントされた壁と床が印象的。ベーシックな板チョコのデザインをかたどった巨大な樹脂製壁パーツは、お菓子の家の部屋に付いていそう。
係の女性が進路にセッティングしてあるカカオの果実の模型、ガラスボトルに詰まったカカオ豆(実物)、カカオシェル(カカオ豆の固い殻)、保温ケースに入ったカカオマスの実物を見せてくれました。
カカオマス(カカオ豆を煎って殻から取り出しすりつぶしたもの)はどろどろとしたゆるいペースト。
美内すずえ(敬称略)が「ガラスの仮面」の前に別マに連載した意欲作「はるかなる風と光」 に出てきたのを思い出す(すごいんですよ、ナポレオン時代に南の島で一少女が産業起こす物語)。
匂いは普通のチョコレートの香りにちょっと酸味が加わった感じ。
果実からカカオ豆を取り出す際に白い果肉ごと発酵させるということなので、その発酵臭なのかな?

ガラス越しの工場内で見られるのは、ブレンドが終わってほぼ液状になったチョコレート(35℃と聞いた気がしますが、それじゃ低いですよね…?聞き間違いかも)が板チョコの型に流し込まれるところから。型は青い透明なプラスチック。
金属かシリコンを想像していたのでちょっと意外。
型に流し込まれ、タッピング(振動)で気泡を抜いてから冷やされて型からはずされます。
つるすべの、あのチョコレートの肌が出現。
見守る見学者の中に、バレンタインデー前にテンパリングに失敗してざらざらチョコを作ってしまった苦い思い出がよぎっている人はいるのでしょうか。
 
目視で異物混入がないか検査の後、X線でもチェック。
係の人は30分単位で交代だという。確かに目が疲れそう。
そして銀紙で包装されたチョコはラベルを貼られて箱詰めにされます。

板チョコともう一種、女の子向けのウズラサイズのタマゴ型のチョコレートも見学出来ました。中には小さなチョコやコンペイトウなどが仕込まれて、おまけにシールが付いているファンシーお菓子。
「懐かしい!」「集めてた!」という声が見学者女性のあちこちから。
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●大人の社会見学

埼玉にあるお菓子工場へ、友人5人とオトナの社会見学に行って参りました。
8月までで近畿以東で販売しなくなってしまう、あのスナック菓子を見送っておこうという企画です。
5月末に一報を聞いたときは見学申し込みもガラガラでしたが、前日メーカーサイトでチェックしたら、もう8月末までほぼ満席。

天気予報通りあいにくの雨。
駅から少し距離があるのでタクシーに分乗して工場へ。
途中で高校生の団体を追い越した時に予感はしましたが、まさにその子たちも本日のお仲間でした。
工場敷地門をくぐって事務棟のエントランスには写真撮影用のイラスト看板と、ここで製造されている食品のパッケージが展示されています。
なつかしのCM「おれ、ゴリラ」のぬいぐるみ(復刻版)も。
11:30から会議室で映像と説明を受けておみやげのグミ(ぶどう味)を1人1つずつ頂きました。う〜ん、チョコでもスナックでもないんだ…ちょっぴり残念。個人的には歯の治療中なのでグミはしばらくお蔵入りかも?

●まずはコーンスナック工場へ
 
引率係の女性について渡り廊下を通って工場の建物のドアをくぐると、どこからともなくお菓子っぽい匂いが…なんだろうこれ、チーズの香り?

見学者は約20名ずつの2チームに別れてそれぞれチョコレートとコーンスナックの見学コースへ…終わったら今度は交代という訳です。
私たちはスナック菓子チームでした。コースの通路はお菓子のイメージで彩られていて、コーンスナック菓子ルートは壁に一面にトウモロコシ畑のイラスト。頭上にはパッケージ描かれている牧歌的な雲をかたどった照明。
廊下の窓からガラスを隔てて工場内を覗く方式です。
日替わりでカレー味とチーズ味を製造しているそうですが、今日はチーズ味。
廊下に漂っていたのはこの匂いだったのか。
余談ですが、本日の我々6名はカレー派4名、チーズ派2名
駅からタクった5名はカレー派3とチーズ派2に別れて分乗しました(笑)
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