おひとりさま漫画家ですが何か。

すきま漫画家かずはしともの 食べて飲んで寝てちょっぴり仕事の日常

●秘技・3秒寝!

3秒で眠れます。
誇張ではなく、本当に3秒あれば大丈夫。
通常、羊を数えても3匹が限界です。

友人漫画家さんのアシスタントに行った時、彼女は布団に入ってから30分は眠れないのだと聞いて驚きました。えええ、〆切り前の30分…勿体ない。
でも他の現場では「先に同室の他の人が眠ってしまうと眠れない」というかたもいたので、眠るというのは意外と厄介なことのようですね。
(アシスタントの技能としては「すぐ眠れる」「食べ物の好き嫌いが無い」は強力な武器かもしれません)

眠る場所も問いません。
横になれるならもちろん、正座でも熟睡できます。…あ、今は体重の関係で足が痺れて目が覚めるかな?
電車で座れたらすぐ眠れます。
たぶん「眠りの質」というやつも悪くないと思います。
深く眠って、寝起きもいい。

実を言うと、もう何年も自分の家に自分のお布団というか寝床がありません。
(アシスタントさんの寝る部屋とお布団はちゃんとあります)
クッションとフリースがあればどこでも眠れます。
とても眠い時は、お風呂場の洗い場とか、脱衣所、ベランダでも眠ってしまいます。
仕事中に眠って椅子から落ちたことも何度かあります(^_^;)
これ、野生動物だったら完全にアウトだな…。

眠るのが大好きなんです。
気持ちよくって気持ちよくって。
なんでだろう?〆切り前に眠る時間が制限されるからでしょうか。
仕事中はわりと不倒記録を作ってしまうので。 
(スケジュール管理をきちんとされてる漫画家さんはそんなことはありませんが)

●睡眠時間と寿命

そういえば、ヒトの寿命は起きている時間で計算するってどこかで聞いたような気がします(不確かですが)。
平均寿命が仮に84年だとして、毎日8時間睡眠だと生きている時間の28年眠って56年起きているわけで。それが4時間睡眠だと眠っている14年+起きている56年で寿命は70年に縮んじゃうんですよね。
…でもまったく寝ないで56年生きられるわけはないので、やっぱりこの説は読み流してください(笑)

しかし御年93歳まで長生きされた漫画家の故・水木しげる先生はよく眠られるかたで、同じく手塚先生や石ノ森先生の睡眠時間が少ないのを案じておられたという。

〆切り明けに小料理屋さんのカウンター席で隣になったサラリーマンさんとそんな話をしていて、
「私ももっと眠らないと危ないかもしれない」
と言ったら
「手塚先生と同列で語るなんて」
と笑われたことがありました。

…いや、売れてる売れてない関係なしに時間使う仕事なんですよ、これ…。
特に要領悪い人は余計に時間がかかるんじゃい!

なんだかんだ言って、普段〆切り前の分を補って余りある睡眠を取っている自分は長生きかもしれないです…。

どちらも1人分の量でぱぱっと出来ます。
※6/29の日記「誕生日はステーキ」の時のおいしかった居酒屋メニュー「揚げ里芋(か新じゃが&長芋)のアンチョビガーリック炒め」も家で作ってみました。


003.
『豆腐のふわふわ焼き』
残り物メニュー

【材料】(1人分6個)
豆腐(絹ごしでも木綿でも)…半丁くらい
玉子…1個
青ねぎ…2本分程度
冷蔵庫の隅でひからびてたちりめんじゃことか桜エビとか…大さじ山盛り2杯
干し椎茸…2〜3個
片栗粉…大さじ3杯
顆粒昆布だし…小さじ半分くらい
お好みで塩こしょう
サラダ油
ごま油

【作り方】
①干し椎茸を水で戻す。急ぐ時は水に砂糖少々を入れて、レンジでぬるくなる程度にチンすると早い。
②戻した椎茸はみじん切り。青ネギも小口から細かく切る。
③豆腐(水切りしなくていい)に油以外の材料を全部入れてよく混ぜる。
④フライパンにサラダ油をひいて、3の種をスプーンで落とす。直径7〜8センチ。
⑤中火で片面がこんがり焼けたらひっくり返してこちらもこんがり。
⑥最後に少し火を強めてごま油をひとまわしかける。

そのままで味がついていますが、お醤油にラー油やマヨネーズで食べても。
冷蔵庫にねぎと豆腐と玉子しかなかった時の苦肉の策でしたが美味しかったです。


004.
『揚げ里芋のアンチョビガーリック炒め』
居酒屋さんで食べて美味しかったメニュー

【材料】
里芋…5〜6個
アンチョビ…3本くらい
にんにく…ひとかけ
オリーブ油かサラダ油…大さじ2くらい
お好みで塩
揚げ油…適量

【作り方】
①里芋は泥を落として皮付きのまま茹でるか、レンジでチンして火を通し、皮を剥いて3センチ角程度の大きさに切る。
②里芋を素揚げして、油を切る。
③にんにくをみじん切り、アンチョビも細かく切る。
④フライパンにオリーブ油をひいてにんにくを焦げないように炒める。香りが立ってきたらアンチョビも入れて炒める。
⑤里芋を入れて更に炒め、アンチョビとにんにくを絡める。アンチョビの塩気で足りなければ塩少々で調整する。

秋に居酒屋に行ったら里芋、初夏は新じゃがや長芋でした。…個人的には里芋が味もホクホク感もいちばん好きですが。
 ※新じゃがの場合は皮付きのまま洗って水気を拭き、中温の油で揚げる。小粒でも半分に割ると味が絡みやすくて美味しいです。
 ※長芋は皮を剥いて1センチ厚さに切って同様に。 
 ※瓶詰めや缶詰のアンチョビが残ったら、ラップに平らに並べて包んで冷凍しておくと、日持ちもするし折ってすぐ使えるので便利です。

ついでに
005.
『里芋の素揚げ甘辛煮』
味変に、とついもう一品作ってしまう…ガーリック炒めと替わりばんこに食べると無限里芋の危険メニュー

【作り方】
①「アンチョビガーリック炒め」の②まで一緒。
②砂糖・みりん・酒・醤油を1:1:1:1の割合で煮立て、少し煮詰めたところに揚げ里芋を入れて絡める。

●助っ人参上

レンタル機材の返却期日まであと一週間。
スキャンし直しの本が数十冊。
新たに裁断して作業しなければいけない本が多数。
(実は数え直したら全部で四百冊以上ありました)

スキャンだけを休憩無しでしても、1時間5〜6冊ではとても終わりません。
せめてスキャナの前で追加の紙束持って待機しているタイムロスをなんとか出来ないかな?
甥っ子にバイト代払って手伝って貰うか…?

そんな時、母から電話がありました。
「嵐が来てるんだって。うち崖の下だから怖いんだけど」
「…ウチ、来る?」
1人暮らしの母、召還決定(にやり)。

デジタル音痴の母でも、スキャナに紙を入れるくらいできるはず。

となりの県からお泊まり道具持参で母がやってきました。
頼み込んで作業の段取りを説明すると
「手伝うのはかまわないけど…パソコンわからないよ?」

そうでした。
スキャンにはPC作業があるんです。
1冊ごとにファイル名を作って保存先を指定しなくちゃいけません。
「むかし会社でタイプライター使ってたんだよね?」
けれど、文字列は入力できたとしても機械が詰まった時はさらに複雑な操作をしないとなりません。

うわー、どうしよう。今回は途中であきらめて機械を返却するしかない?
「これ、やろうか」
母は裁断機の横に座りました。

がしゃん。
「うん、だいたいわかった」
母、コツを把握。
「でも本の表紙剥がして割って表紙切り離すの…できます?」
「こんな感じでいい?」 
おそらく初めて使うカッターナイフも、すぐにコントロール出来るようになりました。

…思えば彼女の父(私の祖父)は歌舞伎の小道具師。
小さい頃から父親の作業を見て覚えたという荷造りやラッピングなどは速くて綺麗、紐の縛り方も無駄なくきっちり緩まない。

私が不器用なのはリンゴも剥けなかった父親似か、とほほ。
(漫画家がみんな器用だと思ってはいけません。絵って手で描く人と脳で描く人がいるんですよ!両方出来たら最高ですが…それはまた別の話)

●自炊ミッション、完了

自分でするより遙かに速く、切り落としの斜めのずれも最小限で裁断されていく雑誌たち…いけない、感心してないでスキャンしないと追いつかれる。

今度はフラッシュメモリではなくHDへ保存して、確認してから更にメモリへコピー。
保険にバックアップを取ります。
フラッシュメモリは万一壊れても被害が少なくて済むように、32GBを複数用意。 

吹きすさぶ嵐の中…6畳間を埋め尽くしていた雑誌の山はほぼ消えました。
というか、母の作業のほうがずいぶん早くに終わってしまいました…レンタル期限内、セーフ!
このレンタルショップでは返却を「延滞」すると1日あたりスキャナ4000円、大型裁断機2000円の追加料金がかかるので馬鹿にならないんです。
もし長引きそうなら連絡して正規料金で「延長」するのが得策かな。

使い終わった機器を届いた時の大きなダンボール箱に収め直し、返却。送料は料金に含まれているので運送会社に連絡して回収を待つだけです。

HDの中に出来上がったページデータはJPGですが、MacintoshだとデフォルトでPDFに変換される機能がついていますから、電子書籍として編集し直さなくてもこのまま読書には差し支えありません(そのためにスキャンした時のページ番号は正しくしておく必要はあります)。

いずれまたレンタルして、文字の書籍も自炊してみようか?

●次回のためのメモ

個人的にメモした自炊ポイントは

・自炊したい量とかかる時間を見定めればレンタル期間は意外と短くて済む
・保存はHDDにすること 他にもバックアップをとること
・センサーはこまめに清掃すること
・ページ番号は正しく設定すること
・排出したページはひとまず捨てずに整理しておくこと
・2人でやると効率アップ

母には好物のTOPSの紅茶ケーキをプレゼントいたしました。

↑このページのトップヘ